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82話

「目を閉じて座ってみれば、実際そこまで悪くない。耐えられないほどではない」冷凛も座り、水を一口飲んでから言った。「ズボンを脱いで、その上に座りなさい」

「お願いです、ここ外ですよ、高速道路ですよ。もう運転中に騒ぎませんから」どうしてこんなことに!恥ずかしさのあまり死にそうだ。確かにC市はお祖母ちゃんの家があるところだけど!

「毛布があるでしょう?ちゃんと自分で隠して。もう一言でも余計なことを言ったら、口のペンはギャグに変わるわよ。トランクに入れてある」井燃が最も恐れる脅しが、遅ればせながらも的確に届いた。

これまでの恥ずかしさとは違い、今回の井燃は恥ずかしさより恐怖の方が勝っていた。彼は...