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60話

「パチン」

「パチン」

「パチン」柔らかい牛革の平手打ちで体を温めると、硬い部分ができにくい。数十回叩いた後、お尻は均一に赤く染まった。少年は荒い息を吐きながら、俯いて耐えていた。この場所に来たばかりの頃なら、とっくに悲鳴を上げていただろう。確かに耐性がついたようだ。

「ドンッ」「うぅっ、ぐっ」皮の平手打ちとは違う冷たく硬質な感触、肉に叩き込まれてから素早く跳ね返るような感覚。

「ドンッ」平行に下りてくる整然とした跡。これは上質な黒檀の戒め定規だ。一撃ごとに皮膚が押しつぶされ、変形してから元に戻り、まだらな傷痕を残す。懲罰にこれ以上相応しいものはない。

十数回も経たないうちに、痛みの声はど...