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36話

「井燃、お前に話せと言ったか!」冷凛が怒鳴った。

「すみません、先生。後で自分で頬を打ちます。子明、これは単なる人格の問題じゃない。これは強姦だ、犯罪だよ。今回簡単に見逃したら、この野郎がまた別の人を傷つけたらどうする?お前みたいな被害者がまた出るかもしれないんだぞ」井燃には理解できなかった。彼はいつも陽の下で生きてきた。同性愛が表に出せないなら自らカミングアウトし、SMは表立っては語れなくても、それを変態だとは思わない。ただの性癖や趣味の違いに過ぎない、楽しみ方が違うだけだ。もし自分の身に起きたことなら、必ず法的手段を取るだろう。ただ、誰もが彼のようではないのだ。

「安心しろ、お前への制...