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119話

万林羽が近づいてきて誕生日おめでとうと言い、一緒に祝おうと誘ったが、冷凛はホテルに戻ると断った。彼には何かを言う立場ではなく、冷凛が車でホテルに向かうのを見送りながら、万林羽は井燃に電話をかけた。

冷凛はシャワーを浴びてテレビを見ていた。明日の会議では彼がすることはなく、サインと写真撮影、記者の取材があるだけだ。少し見てから寝ようと思っていたところ、ドアベルが鳴り、ルームサービスの声がした。注文した覚えはなかったが、ドアを開けると、彼の子犬が飛びついて「ご主人様、お誕生日おめでとう」と笑いながら言った。冷凛は急いでドアを閉め、片手で子犬のケースを持ち、もう片方の手で子犬のお尻を支えながら抱き...