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897話

李山成は花新蕾の小さな手に触れた瞬間、刺激のあまり射精を堪えきれなくなりそうになったが、何とか歯を食いしばって耐えた。

「ねえ、私、スーパーで買い物してるの」花新蕾は足を組んで座り直し、両手で携帯電話を覆いながら言った。

「うん、すぐに帰るわ」

「安心して、結婚記念日のこと忘れてないわ。一緒に過ごすから」

李山成はそれを聞いて心が冷えた。今日はもう無理だと悟ったのだ。

案の定、花新蕾は電話を置くと、李山成に苦笑いしながら首を振り、ズボンを履き始めた。

「待って、このまま帰らないでくれ」李山成は諦めきれずに言った。

「ごめんなさい。夫はあの面では私を満足させられないけど、本当に私に...