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814話

李山成は首を振り、言った。「痛くないよ、気持ちいいよ」

李潔は思わず彼を睨み、不満そうに言った。「怪我してるのに、どうして気持ちいいなんて」

李山成はくすくすと笑い、「義姉さんが薬塗ってくれるから、気持ちいいんだよ」

「もっと強く」

李山成のそんな言葉を聞いて、李潔は顔が赤くなった。彼がまたそんなことを言い出すなんて、と思った。

でも李潔は李山成の胸に手を当てながら、なぜか自分もある種の感覚を覚えていた。

だから李潔も思わず首を振った。自分は男性に触れていない期間が長すぎるのだ。こんなことだけで、そんな考えが浮かぶなんて、本当に恥ずかしい。

李潔の顔は赤みを帯び、李山成に気づかれ...