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693話

先ほど彼女は興奮の余り李山とそういうことをしてしまった。あの感覚、あの刺激、あの心地よさを、じっくりと味わう余裕もなかった……

李山も同じだった。何の準備もないまま許晴に押し倒されてしまったのだ。最近の李山はとても悩んでいた。なぜ女性と関係を持つたびに、いつも自分が押し倒される側なのか?

宋茜のときもそうだったし、許晴との初めての時もこうだ……

許晴は既婚者だ。本来なら李山は彼女と関係を持つつもりはなかったのだが、もうこうなってしまった。今、自分のモノはまだ許晴の体の中にある……しかも激しく終わりかけている……

ゆっくりと、李山は優しく動き始めた。李山が動くたびに、許晴は小さな声で喘い...