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661話

許晴は心の中の吐き気を堪えながら、李山に言った。「李おじさん、宋社長が上海で新しいプロジェクトを始めるって話で、主人がそのプロジェクトのマネージャーになりたがっているんです。でも、経験不足かもしれなくて…宋社長に一言、お願いできないでしょうか…」

宋天民はわざとらしく眉をしかめて言った。「それはね、本来なら小天の会社のことには口出ししないんだが、お前がこうして世話をしてくれてるんだから、今すぐ電話してやろう」。李山はそう言いながら、許晴の太ももに置いた手で上下に撫で始めた。

許晴の体が微かに震えた。「李おじさん、やめて…」許晴は歯を食いしばって身をよじり、李山の手を払おうとしたが、李山が宋...