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645話

彼女は一枚一枚と自分の服を脱ぎ、つま先立ちで浴室の中へと歩み寄った。

鏡の中に映る姿——あの艶やかな肌は、透き通るほどに白く、ほとんど光を放つほどだった。それに加えて均整の取れた体つき、絶世の美貌。彼女の身体は、まるで一つの芸術品のように完璧だった。

だがそれだけに、宋清韵はますます理解できなかった。自分がここまで積極的になっているのに、なぜ李山は彼女に触れようとしないのか。

浴室のシャワーヘッドの下に立ち、温かい水が彼女の身体に沿って流れ落ち、彼女を包み込む。それが宋清韵に何とも言えない安心感をもたらしていた。

彼女は手を伸ばし、自分の胸に触れた。この心地よいしびれるような感覚に、まるで李山...