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571話

李山は思いもよらなかった。宋婉がこんな風に直接言い出すなんて。一瞬戸惑い、どう答えればいいのか分からなかった。

宋婉も彼の表情を見る勇気がなく、小声で尋ねた。「江おじさん、もう我慢できないんですか」

「私は...」今度は李山が言葉に詰まった。宋婉の突然の大胆さは、完全に彼の予想を超えていた。

宋婉はさらに言った。「江おじさん、実は分かるんです。治療のためとはいえ、さっきのことで...男の人なら誰でも反応しちゃいますよね...」

李山も思わず心の中でつぶやいた。男を知った女の子は、やはり違うものだ。

李山は苦笑いを浮かべながら言った。「実は妻が亡くなってから、もう三十年近く女性に触れて...