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538話

驚きのあまり、李山は手を引っ込めるのを忘れ、指がまだ中に入ったままだった。

「うん」媛媛の声は蚊の鳴くような細さだった。

李山はハッと気づいた。なるほど、徐蓉蓉の体が前より豊満に感じたのは、特に胸の膨らみがあんなに大きく、触れた感触があんなに心地よかったのは、媛媛だったからか。

李山の下半身は弧を描くほど張り詰め、体はたまらない状態だった。目の前の人が徐蓉蓉でないと分かった今、急いで説明して立ち去るべきなのに、下に置いた手をなかなか引き抜く気になれなかった。

李山は動かず、媛媛も声を出す勇気がなく、二人はそのままの姿勢を保っていた。

しばらく呆然としたあと、李山は心の邪念を必死に抑えた。確かに...