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531話

李山が泊まったのは、李山の知り合いが経営する宿だった。幼い頃の遊び仲間だったが、おそらく田舎育ちの影響か、自分より随分と老けて見えた。

本来なら李山は挨拶するつもりだったが、相手は自分のことを認識せず、自分自身もあれだけ長い年月を牢獄で過ごし、すっかり世の中も変わってしまったので、李山はついに知らないふりをすることにした。

部屋を取る時が、李山にとって最も興奮する瞬間だった。徐蓉蓉と一緒に寝る方法を考えていた矢先、この趙雅が逆に李山の願いを叶えてくれた。

「部屋は全部で三つ取りましょう。私は媛媛と一部屋、李おじさんは連れてきた男の子と面識がないから、一緒に泊まるのは適切じゃないわ。だから李...