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348話

「まだ帰ってきてないのか?」宋楽漢も呆然として言った。「お前の義母さん、昨夜は家にいなかったのか?」

李山はまず首を横に振り、何か言おうとして口を開いたが、急に言葉を止め、代わりに試すような口調で尋ねた。「父さん、小母さんがどこに行ったか知らないの?」

「知らないよ...」宋楽漢は困惑した表情で、頭をポンポンと叩いてから言った。「正月とかの時だけ、お前の義母さんは実家に帰ることがあるけど、それも今まではいつも俺が一緒だったし、一人で出かけたことなんて一度もないんだがな」

李山の心に不安が湧き上がり、サッと立ち上がった。その急な動きに宋楽漢はビクッとした。

「どうした、息子よ?」

「父...