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329話

李山はもう宋楽漢の世話をする気も失せて、「お義母さん」と何度か呼びかけた。本当は桂草に来てもらって、自分の父親の面倒を見てほしかったのだ。

しかし、家の中はがらんとして、返事はなかった。

李山は一瞬戸惑い、もう一度呼んでみたが、まだ誰も応えないので、仕方なく自分の父親を支えて階段を上り、彼の部屋まで連れて行った。

宋楽漢はベッドに寝かされると、体を反転させ、「オエッ」という音と共にベッドの横で吐き始めた。

吐き終わるとすぐに、また体を反転させ、まったく気にする様子もなく何か叫び声をあげると、再び意識を失って眠ってしまった。

部屋の中は一瞬にして酒の臭いが充満し、鼻をつく悪臭が広がった。

李山は...