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304話

李山は本当の事を言う勇気がなく、半分本当で半分嘘の説明をした。「昨夜、酔っぱらって……友達の家に泊まったんだ」

「どの友達?」桂草はさらに尋ねた。

「宋蛋だよ、村の入り口に住んでるやつ」李山は適当に名前を挙げた。桂草も宋蛋を知っていた。彼は幼い頃から李山と遊んでいた友達で、彼女が宋楽漢に嫁いだ頃はその子がよく彼らの家に遊びに来ていたのだ。ただ、その後李山が外に出て学校に通うようになってからは、宋蛋は来なくなった。

実際、桂草はただ李山が昨夜誰かに騙されていないか確認したかっただけで、李山がそう言うのを聞いて安心した。「そういうことか、よかったよかった…」とつぶやいた。

桂草の反応に、李...