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273話

「出て行け!」李山は彼の腹部に強烈な一蹴りを入れ、群衆の中へと蹴り飛ばした。そして悠々と娯楽城の正門へ歩いていった。銃など返すつもりはもうなかった。

驚異的な怪力

李山に蹴り飛ばされた狂龍は、すぐさま群衆の後ろに隠れ、目には怒りと恨みが満ちていた。

「くそっ、あの小僧を殺せ」狂龍は怒鳴った。堂々たる狂龍帮の親分である自分が、名もない若造にこんなに惨めな目に遭わされるなんて。しかもこれが初めてではない。この話が広まれば、散岸区全体の笑い者になってしまう。そうなったら、もう顔向けできない。

狂龍の命令を聞くや否や、周囲の者たちが一斉に駆け寄り、李山に襲いかかろうとした。

李山は軽く後ろを振...