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1242話

採用は短期的に見込みがないと悟った李楚河は、この件に関する関心をすっかり失ってしまった。

採用の権限は会社の人事部に委ね、この頃の李楚河は毎日遅く出社して早く帰るようになった。会社の建物の下では、綺麗な女性たちが彼の車の傍で待っていることが多く、李楚河が降りてくるとすぐに一緒に車でホテル方面へ向かうのだった。

その間、彼の妻はしょっちゅう会社に電話をかけてきては「会議中ですか?また残業してるんですか…」と李楚河の所在を尋ねた。李楚河は出かける前に必ず受付に妻の質問への対応を指示していった。

この頃、李楚河がしばしば家に帰らない夜があり、妻はとうに疑いを抱いていたが、証拠を掴めずにいた。

たとえ...