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1107話

「李山成の町に甥がいてな、家柄も人柄もなかなかのもんだ。学はそれほどでもないが、立派な顔立ちで、芹ちゃんにはぴったりだろう。一度芹ちゃんを見かけてから、ずっと気にかけているんだ。ほら、兄貴が仲人に来たってわけさ」村長が目的を明かした。媒酌人になるつもりなのだ。

張老人は眉をひそめ、沈思に陥った。李山成は内心で祈った、頼むから承諾しないでくれと。

他人は知らなくても、村長の甥のことは李山成がよく知っていた。あいつは色白で艶やかな顔立ちの、まさに軟弱な美男子だ。子供の頃から未亡人の寝姿を覗き見るのが好きで、見つかると他人に濡れ衣を着せる、ろくでなしだった。

あの頃、あいつはしょっちゅう芹ちゃ...