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1032話

やはり前回と同じ三列シートのSUVだったが、停めている場所は地上の駐車場だった。しかも今は真昼間で、辺りは明るく、人の往来も絶えない。この中で親密な関係を持とうとしたら、すぐに野次馬の群れを集めることになるだろう。

「行きましょう、地下駐車場へ。すぐ近くにあるから」苗雨燕がそう言うと、李山成と共に車に乗り込んだ。

苗雨燕が運転を担当し、李山成は助手席に座った。

車は動き出し、ゆっくりと病院の正門へと向かっていった。

李山成は先ほど病室のトイレでの出来事を思い出した。苗雨燕はズボンを脱いですぐにでも行為に及びたがっていた。かなり頑固な様子だ。

考えをめぐらせた李山成は、ある策を思いつき...