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103話

「山兄さん、お願い……もう無理、本当に耐えられないわ」

自分の持つ威力がどれほどのものか、李山は当然わかっていた。先ほどの趙青玉の声がそれを如実に物語っている。しかし、李山は彼女を許すつもりはなく、少し粗い手のひらで彼女の口元を優しく撫でた。

二十代の女性として、趙青玉はこのちょっとした仕草の意味を理解していないはずがなかった。たちまち頬を赤らめる。

「お口なんて使ってあげないんだからね」

趙青玉は軽く鼻を鳴らしながらも、徐々に口を下へと移動させていった。しかし、李山がその特別な温もりを感じ始めたその瞬間、部屋のドアが突然開かれた。

入ってきたのは他でもない、張冬花だった。

「山兄さん、玉...