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462話

「どこの場所?」

「アヒルがたくさんいるところ」

「北京ダック?」

「男のアヒル」

「頭おかしいんじゃない!」電話の向こうの林薇薇が叫んだ。「私、そんなホストなんか探しに行くわけないでしょ!」

「お金は私が出してあげるよ〜」

「行かないわ。私はそんな、男がいないと寂しくて仕方ない悪い女じゃないもの」

「だからあの偽物で我慢してるの?」

「あれは遊びで買っただけで、一回使っただけでもう使ってないわ」

「偽物より本物の方がいいって気づいたからでしょ?」

「小魚、あなた…」

林薇薇のもはや言い訳もままならない口ごもった声を聞いて、エレベーターホールに立っていた江雪は思わず吹き出した。

笑い終えると、...