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349話

「ふん」と咳払いをして、王爵は尋ねた。「昨晩、誰と行為することを想像していたの?」

「それも言わなければならないの?」

「もちろんだよ」と王爵は言った。「例えば、あなたが口にするのが難しい婦人科の病気にかかったとして、医者に症状を説明するときは、はっきりと詳細を伝えるでしょう。言ってみれば、昨晩あなたがしたことは発作のようなものだから、私に詳細を隠すわけにはいかない。それと、話すときに『自慰』や『行為』といった言葉を避ける必要はないよ。そういった言葉に抵抗を感じて、口にしたくないというのは、ただそれらに向き合う勇気がないことの証明にしかならない」

「わかりました」

「話してみて、聞いているから...