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255話

「いいえ、ただ悪夢を見ただけです」

林薇薇は本当のことなど言える訳がなかった。

「ふふ、こんな大人なのに、まだ少女みたいだね。怖がらなくていいよ、旦那さんが一緒にいてあげるから」

王強はそう言うと前に進み出て、林薇薇を押し倒そうとした。突然のことに林薇薇は驚いて、慌てて手で遮った。「だめ!」

「何がだめなんだよ?さっきバスルームで約束したじゃないか、今夜は俺を存分に楽しませてくれるって、新しいことをやろうって。薇薇、約束破るつもりじゃないよね?」

「そんなつもりじゃ…ただまだ食事も終わってないし、お父さんも寝てないし、こんな状態じゃ良くないんじゃない?」

「何を恐れてるんだよ。ちゃん...