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967話

いくつかは止血や瘀血を消すもの、またあるものは婦人科の病を治す良薬となる。

高凡が竹籠を背負って森の中に入ったとき、ふと前方の黄色い実のなる木の下で、二十歳ほどの艶やかな若い女性が辺りを見回している姿を発見した。

その女性は紫紅色のワンピースを身にまとっていた。すらりとした透き通るような体つきで、胸元の二つの大きな膨らみは今にもこぼれ落ちそうで、見る者の目を釘付けにする。小ぶりな顔立ちに、きめ細かく白い肌、整った顔立ち。その美しいアーモンド形の瞳は人の魂を奪うかのようで、一挙手一投足に抗いがたい色気が漂い、一目見ただけで思わず「なんと艶めかしい妖精だ」と感嘆せずにはいられなかった。

高凡...