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881話

「しかし老道と狗蛋は気づかなかった。

「へへ、やっぱり定身穴と啞穴は実在するんだな」高凡は心の中でほくそ笑んだ。これは華佗の床技七十二式に含まれる、いくつかのツボに関する情報だった。今日の高凡はちょうどこいつらを使って腕試しをしていたのだ。

「高凡、言っておくが、お前、道長のある箱を持っているだろう。さっさと返せ!」狗蛋は高凡の肩を叩くと、顔に走る恐ろしい刀痕を見せながら、不気味な笑みを浮かべて言った。

この狗蛋は村で有名なごろつきで、子供の頃に喧嘩して刀で切りつけられてから、冷酷非情になり、何でもやりかねない男になった。自暴自棄な面もあり、弱い者いじめで強い者には頭を下げる。こういう人間を高...