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872話

「やっと…」林桂芳は少し恥ずかしそうに言った。

その時、高凡もちょうど近くまで手を伸ばしており、かすかに見えたのは、林桂芳の太ももの内側に二つの小さなイボがあることだった。

「あっ…」林桂芳はまた一声、心地よい吐息を漏らした。

その瞬間、高凡の心が震え、右手が思わず力を入れてしまい、すでにかなり溶けていた黒い薬丸を一気に砕いてしまった。

そしてまさにその瞬間、砕けた薬丸は高凡の生血に溶け込み、彼の手の傷口から一気に全て高凡の体内へと入り込んだ。

高凡は自分の腕から何かの衝撃が直接頭へ駆け上がるのを感じ、頭の中で「ドン」という音がして、そのまま気を失ってしまった。

「ドサッ…」とうも...