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643話

「パッ」と音がして、急に目の前が明るくなった。長い間暗闇にいた私は目を開けられず、細めた目で横を向くと、秦晴のベッドサイドランプが点けられていたのだった。

「……晴ちゃん……」

蔺瑶はどもりながら可愛らしく呼びかけ、恥ずかしさのあまり居場所がないような気分になっていた。

「もういいじゃない、お互い大人なんだから、恥ずかしがることないわよ」

秦晴は笑いながら私のお尻を軽く叩き、ナイトテーブルからティッシュを取り出して私に渡しながら言った。「早く処理しないと、このままじゃシーツに染みちゃうわよ」

正直なところ、彼女が私を招き入れたとはいえ、まだ気が引けていた。少し気まずい思いで、すでに柔...