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530話

秦晴は私がそう言うと、無意識に私のズボンの膨らみを見てしまい、顔を真っ赤に染めた。

「わ、私だって抑えたいんです。でも、主人が事故で体が動かなくなってから、こういうことばかり考えてしまって…申し訳ありません。職場でこんなことするべきじゃなかった」

秦晴はそう言いながら、白い頬を伝って涙がぽろぽろと落ちていく。見ているだけで胸が痛むほどだった。

私はため息をついて言った。「あなたは良い女性だよ。他の女性なら、こんな状況になったらとっくに離婚してる。あなたの気持ち、本当によく分かるよ」

そう言って、ティッシュをもう数枚彼女に渡した。

秦晴はティッシュを受け取ると、少し躊躇った後、体を横に...