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499話

夢ではなく、確かに私の身に起きた紛れもない事実だった。

まるで悪魔に操られたかのように、妻が何も言わずに去ってしまった前の晩のことを思い出した。あの日も、私たちはこうして寄り添っていた。彼女は私の腕にしがみつき、私は彼女の小さな体を抱きしめながら、あの忘れられない夜を共に過ごしたのだ。

そして今日、私は息子の妻と寄り添っている。互いの温もりを求めるためではなく、その親密さの意味合いは全く異なるものになっていた。

限りない後悔の念が私の心と体を覆い尽くす。

そんな私の内面の変化を察したのか、傍らの息子の妻は私の手を離し、起き上がった。汗で湿った黒髪が私の顔の前に垂れ下がるのが見えたが、私...