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496話

「でも、でもわたし、ただのお嫁さんだけじゃいやなの!あなたにわたしを一人の女として見て欲しい、女を求めるようにわたしを求めて欲しいの!」

私は震える声で、ようやく一言だけ口にした。「だが、お前はずっと私の息子の嫁だよ」

嫁は少し黙り込んだ後、突然口を開いた。「でも、あなただって前はわたしを息子の嫁なんて見てなかったじゃない。会ったこともない義母さん代わりにしてたんでしょ」

私は感電したかのように彼女の体を押しのけたが、嫁は強引に私の首に腕を回したまま離さなかった。

「小雅!あの女の話はするな……」

「どうして言っちゃいけないの?わたしと彼女、似てるんでしょう?若い頃の写真見たわ。彼女...