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479話

結局、俺はこれを使わなかったんだな。

薬を鞄に放り込む。

こんなものをオフィスに置いておくわけにはいかない。今夜、帰り道でさっさと処分するしかないだろう。

昼休みになって、ようやく老周がのんびりと姿を現した。

顔色はあまり良くないが、精神は妙に充実している。

「どうだった、老劉。昨日の夜は何回イケたんだ?」

相手にしたくなかったが、昨晩の段取りを全て彼が整えてくれたことを思うと、簡潔に答えるしかなかった。「二回だ」

「えぇ?たった二回か?お前そんなに役立たずだったのか。俺が渡した薬は正真正銘の輸入品だぞ、すごく効くんだ。俺なんて昨日の夜、全部で四回もやったんだからな...