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165話

昨日小忠に旅行の話はしたものの、いつ行くかまでは言わなかった。駅に着いてから、彼にメッセージを一本送った。

そして、すでに私を待っていた顔如玉と一緒に切符を受け取り、列車に乗り込んだ。

ここから辰安までは高速鉄道で約六時間もかかる。だから私たちは寝台券を買った。普通の座席だと腰や背中が痛くなってしまうからだ。

列車に乗り込んだばかりの時、車内はとても賑やかだった。乗客の中には遠出の興奮を抱いている人もいれば、帰省の喜びに満ちている人もいた。小さな車両は、まるで大家族のようで、知り合いであろうとなかろうと、皆が会話を交わし、退屈な乗車時間を紛らわせていた。しかし時間が経つにつれ、おしゃべり...