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第七十七章

王迪は急いで王冬月を自分の背後に押しやると、素手のまま敵に向かっていった。

「チャリンチャリン」という音が鳴り響き、日本兵の刀が何本も折れた。十数人はあっという間に全員が地面に倒れ、転げ回りながら痛みに苦しんでいた。しかし、誰一人として声を上げず、おそらく叫び声が更に多くの敵を引き寄せることを恐れ、歯を食いしばって耐えていた。

「奥さん、大丈夫ですか?」敵を倒し終えると、王迪は急いで振り返って王冬月の様子を尋ねた。

「大丈夫よ」王冬月は首を横に振りながら、心の中で考えていた。この王迪がどうしてここにいるのだろう。裏口からは誰も出てくるのを見なかったのに、どうやって突然現れて自分を助けたの...