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第五十三章

王迪は自分の手を伸ばし、紅姉さんの白い手のひらに置いた。紅姉さんはすぐに暗力を使い、王迪は彼女に向かって倒れ込んだ。

正直なところ、王迪は特別にハンサムというわけではなく、どこか田舎者の雰囲気が漂っていた。だが紅姉さんはそんな王迪のタイプにあえて惹かれていた。おそらく自然体の男性が好みなのだろう。山里育ちの男は、どんなに悪くても都会の遊び人よりはずっと純粋なはずだと思っていたのかもしれない。

紅姉さんは思い切った行動をし、愛憎をはっきり示すタイプの女性だった。気に入った相手には、まず体から入るという考えの持ち主だ。王迪を抱きしめると、すぐに通りに面した壁際で右脚の太ももを曲げて王迪の体に密...