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チャプター 357

「まさか元昊か。県城のボスだぞ」

県城の最大の勢力、陳龍はせいぜい二番手に過ぎない。そして元昊は趙有才の配下の黒幕として、巴東県城の地下産業のほとんどを牛耳っていた。

孫世栄はまだこの情報を楊徳勝に伝える勇気がなかった。楊徳勝がこれを知ったらどんな反応をするか想像もつかない。

孫世栄は厚かましくも譚志東に電話をかけたが、譚志東はそんな事は全く知らないと言い、沿渡河の楊得志も同様に逮捕などしていないと言った。

午後になって、馮軍から電話があり、孫世栄はようやく事情を知った。なんと陳龍は直接戒備団の者たちに連行されたのだ。

戒備団が動くとなれば、通常は重大事件、安全保障に関わる問題が発生し...