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第十五章

「社長の鄭秋萌さんに会いたいんだけど!」王迪は贈り物の袋を受付カウンターに置いた。受付嬢は一瞬戸惑った表情を見せた。こんな田舎者が社長に会いたいだって?

「ご予約はされていますか?」社長は毎日忙しいスケジュールをこなしている。誰でも会えるわけではないのだが。

しかし王迪はそんなことはお構いなしだった。「君たちの社長は俺のことを知っているよ。王迪が用事があると伝えてくれ、旧友だからな!」王迪は大きく手を振りながら受付嬢に告げた。

受付嬢は王迪をじっくり観察した。田舎くさい格好をしているが、顔立ちは悪くない。それに、どことなく学のある雰囲気も漂わせている。本当に社長の知り合いなのだろうか?

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