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90話

これは、将来的に龍彤樱が下山市の警察局長に就任するのに有利となるだろう。

韓山と龍彤樱はすぐに手持ちの案件を片付け、下山市はようやく完全に平穏を取り戻した。

「徐家に行ってくるが、お前も来るか？」韓山は龍彤樱を一瞥して尋ねた。

龍彤樱の瞳が微かに震えた。これは韓山が初めて自分を誘ってくれたのだ。デートではないにしても、それだけで十分に嬉しかった。

以前の韓山は彼女に対して無関心で、公務以外では良い言葉一つかけてもらえなかった。だが、これらの出来事を経験してからは、韓山の自分に対する態度の変化を明らかに感じ取ることができた。

いつか、龍彤樱は韓山が自分を完全に拒絶しなくなると信じていた。でき...