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616話

「相手は警察だ。もし本当に手を出したら、それこそ大変なことになる」

青城はもちろんこの道理を理解していた。韓山にこれ以上正孝門のことで心配させるわけにはいかない。

「中にいる者は聞け!降伏しなければ、強制的に突入するぞ!」

青城はその言葉を聞き、仲間たちに防御の準備をさせると、紫宸一人を木箱に隠れさせ、小声で言った。

「たとえ今日私たちが全員捕まったとしても、絶対に無闇に手を出してはダメよ、わかった?」

紫宸は小さく頷いたが、顔には依然として恐怖の色が浮かんでいた。

「大丈夫、韓山さえ戻ってくれば、何も問題ないわ!」青城は紫宸に安心させるように言った。

紫宸は青城の言葉を聞いて、韓山...