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491話

相手の口元から漏れたその言葉を聞き、韓山の顔に冷徹な笑みが浮かんだ。

だが韓山にはわかっていた。目の前の男は単に上からの命令を実行しているだけなのだ。

彼に対して強く出る必要はない。

そう考え、韓山は目の前の男を冷たい声で問いただした。「お前たちに命令を下した者は何者だ?」

韓山は知りたかった。裏で糸を引いている人物が一体何者なのか。おそらくその人物は、自分の戦友たちが犠牲になった事件と大きな関わりがあるはずだ。

そう思うと、韓山の表情は目の前の軍人たちを見据えながら真剣さを増した。

「ふふ、それはお前が気にすることじゃない。我々がすべきは上からの命令を遂行することだ。我々の上が誰かということ...