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430話

韓山は何も言わず、軍隊の精鋭たちを見つめていた。その眼には、意外にも失望の色が浮かんでいた。

「お前たちには本当に失望した!」韓山はついに我慢できなくなり、十数人の兵士たちを見据えながら厳しく叱責した。

「お前は誰だ?」先頭に立つ兵士は韓山の言葉に驚きの表情を浮かべた。

なぜか、韓山の声には聞き覚えがあった。どこかで会ったような気がする。目の前の顔は見知らぬものだが、それでも韓山から何か懐かしさを感じ取れた。

「もしかして...」先頭の兵士は韓山を見つめながら、探るように尋ねた。

韓山は答えず、ただ目の前の一団を見つめ続けた。

「おい、俺たちのリーダーが話しかけてるんだ。聞こえなか...