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362話

徐若溪は本当に離れていく警備主任の背中を見つめ、まるで本当に何かを取りに行くように装う様子に、顔に緊張の色を浮かべた。

「彤樱、もし彼らが本当に関連書類の承認を得ているなら、私たちどうすればいいの?」徐若溪は龍彤樱を見つめ、弱々しく言った。

龍彤樱の眉間に冷たい光が走る。「一般的にこういった書類の承認は省レベルでないと下りないものよ。私たちは文化メディアとして、真面目に仕事をし、誠実に生きている。彼らにどんな権利があって私たちにそんな罪を着せるというの?」

龍彤樱のその言葉を聞いて、徐若溪はようやく少し安堵の息を漏らした。

「彤樱、でも準備はしておくべきだわ。なんとなく、今回のことと韓山の失踪...