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17話

「目の前の任務も組織から与えられたものだ。特殊作戦隊員として、任務が個人にとって何を意味するか、君にはわかるはずだ」

韓山は顔を上げずに、淡々と言った。

「わかっている。それは彼の命を意味する」趙文忠は手に持っていた上海蟹をそっと置き、ウェットティッシュで口と手を丁寧に拭った。

そして目を細め、韓山を見つめながら続けた。「誰であろうと、私の辞書には『利益』という言葉から逃れられる者はいない。利益に動かされない人間などいない。ただ、人を動かすのに十分な利益がないだけだ」

趙文忠の言葉を聞きながら、韓山も食べるのをやめ、手にしていた上海蟹を脇に置いて顔を上げた。その瞳に鋭い光が宿る。

「韓山...