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138話

「この破れかぶれ、どうやって使うんだ?」関雪山は眉を軽くしかめ、司会者に一瞥をくれた。

司会者は顔を赤らめ、マイクのスイッチを入れてから関雪山に手渡した。

「失せろ!」関雪山はいらだたしげに司会者に罵声を浴びせると、マイクに向かって叫んだ。「皆さん、私は関家冠山グループの関雪山です。今夜のパーティーの最中に、私の一つの玉の飾りが何故か紛失してしまいました。この場をお借りして、その玉を探したいと思います!」

マイクから響くその声に、会場の人々は一様に目を丸くした。これはいったいどういう状況なのか?

「雪山、あなたの玉はいつなくなったの?証人はいるの?」紫杉たちが会場から質問役を買って出て...