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83話

「まだ酉の刻に入ったばかりであったが、すでに空は薄暗くなり始めていた。戴月荷が数えてみると、五人の覆面をした男たちが一列に並んで、一行の行く手を遮っていた。

「おいおい、通りがかりのお前たち、大人しく通行料を払いな。そうすりゃあ何も問題ねえが、さもなきゃ、爺さんたちが容赦しねえぞ!」

五人の中から、背の低い不潔な男が一歩前に出て、悪態をついた。わざと声を作って放たれた言葉が、冷たい風と共に皆の耳に入り込み、戴月荷は思わず眉をひそめた。

あの声は、どれほど変えようとしても、その声質に染み付いた下品さは消えない。劉大虎以外の何者でもなかった。すぐに宋初心に知らせようとしたが—

「ふん、三流...