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23話

戴月荷が困惑し動揺している一方で、陸金貴の心中では密かな喜びが湧き上がっていた。この状況は自分にとって実に有利だったからだ。

「ふむ、こうしよう。嫁入り道具の目録を持っていないなら、一度家に戻って探してきなさい。そうでないと、多く渡しすぎても少なすぎても、あなたの家族はあんなに道理が通じないから、後でまた揉め事を起こされたら堪らない」

片手で拳を作り口元に当てて、わざとらしく二、三度咳払いをしながら、陸金貴は非常に困ったような表情で言った。

彼女がこうして行ったり来たりするうちに、相当な手間がかかる。その頃には噂も広まっているだろうし、彼女に渡す金は無数の貪欲な目に狙われることになる。あ...