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156話

従者に案内されて梅玉諾の院に入ると、宋初心は満面の笑みを浮かべる彼女の姿を見つけた。彼女は合歓の木の下に凛と立っていた。

今はもう花の季節は過ぎていたが、合歓の木の青々とした枝葉は依然として天蓋のように彼女を覆っていた。

「梅公子、こんにちは。何かご用でしょうか?」

数歩離れたところで足を止め、宋初心は拱手の礼をして尋ねた。

どんな時でも、彼は自分の上司に対して最大限の敬意を払っていた。

「大したことではないのよ。ちょっとした手伝いをお願いしたくて。引き受けてくれるかしら?」

口元を緩めながらも、梅玉諾の目には一筋の哀しみが閃いた。

雲雀...