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56話

月月はいつも物分かりの良い子で、昨日は鉄柱が彼女の命を救い、今日はまた李おじさんを救ってくれた。そんな武芸に優れた叔父さんに、月月が好感を抱くのは当然のことだった。

「はは、怒ってないなら安心したよ。さっきは黄毛たちの件を処理していたから、来るのが少し遅くなってしまった。李兄貴の状態を見る限り、体の傷を癒すには時間に任せるしかないな。この数日、何か必要なことがあったら、遠慮なく電話してくれ。李兄貴の携帯に俺の番号が入ってるからさ。お前がここで付き添ってるなら安心だ。じゃあ、俺は兄弟たちと先に行くよ」

鉄柱は李おじさんを軽く見やると、月月が李おじさんと二人きりで過ごしたいのだろうと察し、長居...