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33話

半透明のガラス越しに覗くと、田静が背中を向けているのが微かに見えた。その滑らかな背中は人を魅了するほどだった。

老李は思わず視線を下へと移すと、頭の中で轟音が鳴り響いた。彼の内なる欲望が膨れ上がり、ドアを開けて入りたいという衝動がどんどん強くなる。何とか方法を考えなければ!

そう思った老李は、壁の隅にある水栓のところへ行き、お湯の蛇口を閉めた。

「きゃあっ!!!」次の瞬間、中から田静の悲鳴が聞こえてきた。老李は顔を引き締め、慌てて外から駆けつけるふりをして尋ねた。「どうした?」

「あ、あの、お湯が冷たくなっちゃった!」田静は驚きの声を上げた。きっと冷水を浴びて身も心も冷え切ったのだろう...