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13話

手洗い場に入ると、李さんはようやく一息つくことができた。彼は梁芳の様子がおかしいことに気づかず、まだ自分の素早い反応で梁芳に見つからなかったことを喜んでいた。なぜか、これだけの年月が経っても、再び梁芳と向き合うと意外なほど緊張してしまう。

やっと落ち着いたところで、李さんは見栄を張って小便をするふりをし、冷水で顔を洗った。出ようとした瞬間、トイレの隅に箱が捨てられているのが目に入った。その箱からは、何か奇妙なものの一部が覗いていた。

李さんは胸がドキリとした。彼はトイレのドアを確認し、外の人が中を見ることができないと確かめてから、そっと箱に近づき、静かにその段ボール箱を開けた。

中の物を...