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79話

叶天明は柳韵の手を掴み、緊張した様子で言った。「母さん、僕にくれないか?」

柳韵の心は激しく動揺していた。本来なら自分を彼に捧げるつもりだったが、紅梅の出現によって、心の奥に押し込められていた道徳心が再び浮かび上がってきた。

「で、でも...」柳韵は息を切らし、顔を真っ赤にしていた。ここは結局自分の家ではない。もしもそんなことをしている最中に誰かが来て、見られでもしたら、これからどう人前に出ればいいのだろう?

柳韵は艶やかな唇を軽く噛みながら、ため息をついた。「天明、やっぱり帰りましょう。芳芳が夜寝てから、私のところに来てくれない?その時は必ずあなたにあげるから」

情欲は潮のように押し...